nasukentaのblog

2016年09月

彼岸の中日を過ぎたが、「暑さ寒さも彼岸まで」とはいかず、今週初めからは半袖では寒い程(室内18)。梅雨時に無暗に照ったり、梅雨明け以降に降り続いたりで“もう、たくさん!”。1月以上も愚図つき土砂降りもしばしば。折角実って充実期に入った陸稲も次々に倒伏してしまい、収量減は免れ得ない状態。
 
イメージ 1コロ&ムサシ親子も雨の日は小屋に入ってジッとしているばかりで、散歩もままならないことが多い(雨の日はコロが外に出たがらない)。ベランダ奥にある小屋まであと23mのところまで行くと、ムサシが勢いよく飛び出して来て、柵に両手を掛けながらお尻ごと尻尾を振っているが雨に濡れて震えている。きっとムサシにとっては雨も何も関係ないことらしい。
 
イメージ 2自然の為せることとて“諦めざるを得ない”ことではあるが、どうにも気が滅入る。この夏はこの“自然の為せる・・・”が多く、無力感を強く感じてしまっている。春先の「ネズミ」や「鳥達」のハウス内攻撃、そして播種、苗植え時の干ばつ、定植後の“根切り虫(夜盗虫)”や青虫の襲来と、特に青物類は散々な状態。
 
「今年は夏に入ったらすぐに食べられるように」と張り切って蒔いたトウモロコシも実が入ると直ぐに獣(ハクビシンやウサギを想定)に悉く食べ尽くされる。それに「ヤッター」と歓喜した“プラムやソルダム、サクライメージ 10ンボや桃”などの果樹も悉くやられる。昨年“これでもか”と言うほどの出来だったトマトも虫や病気などで散々な結果となった。
 
中でも、トウモロコシは7月から9月にかけて順次収穫できるように播種時期をずらして4(各回7080)蒔いた。7月中旬、そして8月上旬に其々収穫期を迎えた分は、防獣ネットと防鳥テープを張り巡らしたにもかかわらず、実が入り始めると夜毎に襲われ、人間が食べられたのは彼らの食べ残した“寸足らずもの、虫食いのもの”など数本。
 
イメージ 38月下旬から9月上旬に収穫を狙ったものについては、「今度こそ!!」と防獣ネットと防鳥ネットで全体をすっぽりと包み込み、その周りには新たに調達した「トラップ(通称:トラバサミ)」3個をセット。さらに防獣ライトも都合3本にして、万全を期した。何やかや合わせイメージ 4ると結構なモノ入り(1万円超)だったが、半分“意地”になっていた感じ。
 
こうなれば獣も、手も足も出ないだろうと思っていたところ、重さ約2kgの重りに括ってあったトラップうちの一つが池寄りに2m程移動していた(当然、鋏は閉じていた)ので、少なくとも「敵が出没してワナに掛かった」ことは確か。ところが、空梅雨のせいか実入りが芳しくなく、縦に半分だけ10m程の丈で実が入ったもの(要はチンチクリン)や、まあまあの形になっていたものの皮を剥くとしっかりと虫が食べ散らかしていたもの、ほんの78㎝の長さで直径34cmの未熟なものなど通常の(20cm前後)トウモロコシとは似ても似つかないものばかり。こんなものでも何とか10本ほどが“食べられた”だけ。
 
イメージ 129月中・下旬に収穫を目指しているモノは、今穂が出て盛んに花粉を放っているところながら、背丈が通常の半分から3分の2程度で、昨今の日照不足もあって「どうにも期待できない」状態。今年のトウモロコシ作りは、池と東側の雑木林の間の畑を中心に蒔いたもの(昨年のところは青大豆や小豆などを撒いた)だが、ここでの陽の当たり具合いも大いに影響しているのかも知れない。結局、今年はトウモロコシとは「縁がなかったようだ」と思い知らされているところ。
 
3年前から“棚作り”しているカボチャもほぼ順調に育ったものの、雨模様につイメージ 5いつい億劫になって、平年より半月ほど収穫が遅れしまったが、ソボ降る雨の中収穫し、棚を分解撤去したのは8月末。「栗都」というホクホクながら甘みは控え目のカボチャ8本、それに“飾りカボチャ”と言うだけで写真も付いていなかったもの8本に生ったものを収穫するとそれぞれ1輪車に1台ほど。飾りカボチャは例年通り玄関に並べ、ハロウィン気分を醸そうと言う魂胆。栗イメージ 6都の方はコンテナ2つ入れて、「アグリ・ケビン」のジャガイモの隣に保管したイメージ 7ものの、こちらの方は3日もしないうちに3分の1程度のものに白い黴が出てきてしまい(原因不明)、慌てて、風通しの良いところに移したものの気が抜けない。
 
ここ1ヶ月余の空模様で、最も顕著な影響を受けているのは、当然のことながら「水」。開いたばかりで水持ちが極めて悪い田んぼも毎日のように降る雨がじわじわと流れ込み、いつも溢れて通路などが水浸し。給水を担っていたポンプも不要となり、自然流に切り替えたのは8月末のこと。
 
イメージ 8ポンプアップにしても自然流にしても、川の増水&濁りで度々止水してしまう。特に自然流の場合、川の水位、ゴミや泥などの混じり具合、水勢など様々な条件が常に影響し、土砂降りが12時間続いた後やシトシトながらも長々と降り続いた翌日は“必ず”と言ってよい程水が止まる。その度に川に入って吸口周りのゴミなどの撤去や位置調整などを余儀なくされる。ここ一月はほぼイメージ 111日置き位の頻度で川に入る羽目に陥っている。
 
ポンプから自然流に切り換えた方は、一度水が止まると120mポリパイの這わせ方(上がり下がりが大きい)からか再度出水口から呼び水を入れないと流れてくれない。その度にエンジンポンプを回すのでちょっと面倒くさい感もなくはない。当初から自然流で引いた方は、大水が続くとポリパイ自体が流される危険性は伴うものの、吸い口の掃除なり調整をすると結構な勢いで吸いこみが復活する。
 
いずれの吸口にも金網を丸めたモノを付け、ゴミなどの詰まりを防いでいるが、濁流となった時は特に泥や微細な小石などが入り口を埋め尽くしていることが多い。水の量が半端ないことが多いので最低半日は様子を見てから川に入るが、この34日は大水が続いているため、田んぼに入る際に使う足の付け根までカバーする長靴(のオバケ)のようなものを付けて入り込み、手の方も肩まで水に浸かってを繰イメージ 13り返している。
 
自然流がストップしても池の水は常に淵からあふれ出しているような状態で、折角「上手く行った」と思っていた排水のための“暗渠”も効を奏しきれず、「健太ガレージ」前には大きな水溜りができて久しい。
 
池の満水越えのためが通路や畑の窪んだところには水溜まりが絶えず、雨が止んだとしても少なくとも半日は畑に入るのも至難なこととイメージ 9なる。そんな中、雨の上がり具合を見計らって、堆肥を撒き、ロータリー掛けしてやっと秋蒔きの大根(4)、野沢菜、高菜、杓子菜(二貫目体菜)などを蒔く。順調に芽が出たもの、強い雨に打たれる上に日照不足でヒョロヒョロ状態。早くお天道様に頑張ってもらいたいと願うばかりの毎日。岩戸をコジ開けて天照大神を登場させるにはどうしたらいいんだろうかなどとあらぬことを考えつつも、「自然には勝てないので、諦めるしかないか」な。

またまた台風16号の影響でドンヨリ&雨。そして時折激しく屋根を叩く。8月16日以降1ヶ月近くこんな状態が続く。どうにもすっきりしない日々ながら、陸稲や水田の古代米(赤米)は健気にもちゃんと(?)育っている。出穂が心配された「赤米」もイメージ 19月に入ると順次出穂し、9月半ばには田んぼ全体が首を垂れた稲穂で埋め尽くされている。1ヶ月近く早く出穂した陸稲のそれと較べると全体的に薄黒く、明らかにこれまで見たことのある穂とは完全に趣を異にしていてそれが“赤米であること”を証しているようだ。
 
“赤米”は背丈も陸稲の倍近く、胸のあたりまであり、分蘖(ぶんけつ)具合も56倍。数倍の茎の太さや葉の大きさで圧倒的な存在感を呈している。穂が出てみると、1か月ほど前に出穂したサク間の株は、実は“昨年の脱穀の際にこぼれた陸稲”であったことが判明。
 
「分蘖しないなー」と悩んでいた陸稲は、そもそも「そんなに株分かれするものイメージ 2でもなく、背も低い種類」であることを初めて知る。昨年は陸稲のみで、しかも“タワワに実った姿”が余りにも強く印象に残っていたためか、今年、赤米と比較することで、その違いにアタフタしてしまったということらしい。改めて、しっかり実って首を垂れている陸稲の姿を見ると、「昨年と同じくらいの出来栄えなのではないか」と思い始め、「我が記憶もいい加減なものだ」と痛感しきり。
 
 健太ガレージ前の第二陸稲場も、実った姿を見ていると「昨年もこんなものだったかもしれない」と思ったりもするが、やはり“苗植え”の際の干ばつのせいか、イメージ 3殆どが1本立ちで、しかもそうで無くとも少ない分蘖がさらに少なく、収量的には昨年の半分にも届かないようだ。「新第一陸稲場」も一株毎の茎の数は昨年の半分程度ではあるが、穂が垂れてくるにしたがって、「昨年には及ばないが思っていたより“良い”出来栄えかも・・」などと思ってしまう。ただ、ここのところ雨続きで、あちらこちらが倒れてしまっているので、収量は昨年の6掛け程度になるだろうと思っている。
 
昨年収穫した陸稲の籾は、米用の紙袋()2.5袋。精米すると約30kgだった。年末に餅つきをした後、少しずつではあるがこれまで3回餅つきをし、数回オコワを炊いたが、まだ後数kg残っていて、このままだと「新米」が出来てしまいそう。「餅米」としてはB級以下なから、何といっても「自分で作ったもの」なので、「美味くて当たり前」と思い込んでいることもあり、何時食べても美味いものの、2月に一度くらいの方が飽きが来なくていいような気がしている。
 
イメージ 4陸稲の出穂が始まった頃の81日に生まれた「ムサシ」。赤米の出穂が始まった9月にはもう、コロと一緒に散歩に出るまでになる。生後2週間で“慣れさせよう”ということで100均で入手した首輪モドキを付けた。2日後には爪で引っ掻いてボロボロになったが、首回りの大きさに調整しつつ、そのまま現在もつけている。
 
生まれた時にちょっとハミ出るが手の平に載る程だった。約2週間で指先から肘までの体長となり、体重も2kgを優に超えた。枯れ枝のようだった4本の足は見る見る太くなり、“体に見合った太さ”にまで急成長。このイメージ 5頃には歯が生え始め、何にでも噛みつくようになり、ヨチヨチと歩き始める。3週間を過ぎる頃から散歩に連れていくと、全行程の4イメージ 6分の1は自力で歩くまでになった。ウロウロ何処にでも行ってしまい一度は用水路に転落して大慌てだったので気が気ではない。
 
陸稲の出穂から赤米の出穂イメージ 7までの1ヶ月間でのムサシの成長振りは、毎日接していても“目を見張る”。抱き上げると「乳臭かった」ムサシも、ついに“獣臭”に近くなってきてしまい、「シャンプーってどうしてやったらいいんだろう」などと思い始める。
 
雨続きで、敷物や小屋の床などに陽を当てられず、敷物は週一の頻度で洗濯してはいるが、どうしても匂いが籠る。コロの体臭も出産前よりも強くなりつつあり、その対策に頭を痛める。「犬用の消臭スプレー(600)」なるものを調達して吹きかけてみたが、翌日には酷い肌荒れを起こしてしまい、痒がるコロにただ“申し訳ない”と思うばかり。
 
イメージ 8それに、「ムサシ」のヤンチャ振りがピークに達し、同年代の遊び仲間のいない腹いせか、四六時中コロに噛みついたり、ジャレついて離れなかったりしている。このためかコロの背中やお腹には10円玉くらいの剥げが数か所できてしまい、「育児ノイローゼか?」と心配が絶えない。
 
4週目前後には「ムサシ」にもリードを付けてコロと共に散歩に連れて行くようになったが、日を追う毎に好奇心の塊になり、落ち葉1枚、小さな石ころ、小枝にと目につくものすべてに興味津々。口に咥えて振り回したり、ジャレついたりするため、これまでの倍以上の時間がかかるようになってしまった。それに付きあわされているコロは時々アクビを堪えきれない様子ながら、やはり“親らしく”ジッと様子を見たりしている。小雨交じりの中散歩から戻ると小屋に入るなりムサシの体を舐め回している。
 
生後3週間に入る少し前から離乳食を与え始めたが、お乳を腹いっぱい飲んでいるのか一握り程のものを半分くらい食べると、器に齧りついたり、うろついたりしイメージ 9て食べず、ヨロヨロと“ガツガツ”食べているコロの脇に行ってしまう。そうすると、「ウー、ワン」とコロにイメージ 10叱られて、ションボリしながら戻って来るムサシ。例え親子と言えども“食べ物に関しては厳しい掟”があるようだ。
 
4週目の頃、小屋の周りに高さ25cmの柵を巡らして、ムサシがアラヌところに行ってしまわないようにした。ところが、道具を片づけ始める頃には早くも軽々と飛び越えられてしまいガッカリ。仕方がないので、ムサシもロープで繫ないでみたところ、ものの5分もしないうちにコロのロープと完全に縺れ合い、首を絞められた格好になったムサシが悲鳴を上げている。
 
翌日柵を35cmまで高くしてみたが、ものの見事に飛び越えられ、最終的には50cmの高さまでにする。こうなると流石のムサシも“手も足もでない”。何とか最低の高さで「見晴らし良く」と思ってのことながら都合5回も作り直す羽目になった。散歩の時は、素直にリードを付けさせるムサシ。コロの真似をしてトイレ習慣も身に付け始め、大いに散歩を楽しんでいるようだ(何はともあれ、「週一東京対策」も柵の完成で、当面は何とかなったものの、近々この柵も飛び越えられてしまうことだろう)
 
イメージ 11息を切らしながら必死に歩いていたムサシも、最近ちょっと疲れる?とペタリと地面に伏せて動かない。(苛々している?コロの手前もあって)2回に1度は抱きかかえて先を急ぐようにしているが、ムサシもついに「甘えること」を覚え始めてしまった。
 
イメージ 12一般に1.5ヶ月を過ぎる頃には「完全に離乳する」と言われているが、7週目に入ったのにオッパイをせがみ、「母犬も3週間くらいから授乳を嫌がるようになる」というが、コロはそんな素振りも見せず?これに応じている。コロともども甘えん坊でヤンチャなムサシに振り回されっ放しの日々が続く。
 
918日夕刻、「週一東京」で一晩留守にするので、出掛ける前に2食分を優に超えるほどタップリとドライ・ドックフードを置いたが、コロは夕飯(ご飯+ドライ・ドックフードに野菜汁をかけたもの)をお腹いっぱい食べた後なのに、モゾモゾと食べ続け数分後には完食してしまう。仕方がないのでさらにもう2食分を置いたが、またまたモソモソ食べ始めたが構わず出かける。翌日(2時過ぎに)大慌てて戻ってみると、空の器がひっくり返っていて、お腹がすいたのか盛んにオネダリするコロ。適当にオヤツなど上げて誤魔化したが、来週はいったいどうしたらいいんだろう。
 

台風が連れてきた?悪天候が続く。梅雨明けまでのカラカラ天気の反動か、はたまた天地の変動か。次々にやってきて暴れたり、梅雨前線刺激したりの台風。それに迷走台風の10号も直撃は無いにしても相応に影響。さらに13号の雨。厄介というか忌々しいというか。
 
カラカラ天気に気を揉んだ後、今度は雨。今年はこれに完全に振り回されてか、何故かマゴマゴしたり、グダグダしてしまう。これまで「8月になったら・・」と準備万端整えていた畑も殆ど手が付いていない。秋・冬採りの野菜の播種は、肝心の“種”の調達が遅くなってしまい、蒔き時期を逸してしまうギリギリのところまで来てしまった。
 
「陸稲」やトマトをはじめキャベツ、ブロッコリ―などの葉物の不調に心奪われ、池の変化にオロオロしたりしているうちに、8月中旬までには畑を鋤き込み、「8月末には植え・蒔き終える」と言った意気込みもないまま夏が過ぎ去っていく。
 
「梅雨明けしたら、仮伏せしたホダ木を本伏せする」と言うのも、肝心の梅雨時に雨が不十分だったので、どうにも手が付かず。「このままでは・・・・」とカラカラに近いシイタケ、ムキダケ、キクラゲ、エノキダケなどの原木を、とにかく本伏せをし始めたのは、例年より約1ヶ月遅れの87日。
 
イメージ 13月に“駒打ち”して仮伏せしておいたホダ木の遮光ネットを外したところで呆然となる。仮伏せの時、同じ「楢の木」に植菌した4種には、その木口に赤いマジックインクで「ムキ(=ムキダケ)」「キク(=キクラゲ)」「春(=春シイタケ)」「秋(=周年シイタケ)」と可能な限り大きく書いておいたが、それぞれ菌が回って木口が白く覆われたり、黒ずんだりしてしまって判読し難くなっている。
 
特に「キク」と「ムキ」は何とも分かり難い(上下が不明なので殆ど同じに見える)。しかも隣り合わせに積み上げてあったので、完全に不明(字が見えない)なものと合わせて10本数本が宙に浮く。積み上げてあった位置と“勘”を頼りに何とか仕分けたが、目出度く生えだした時に「何でここに生えるのか」などと言ったことが起こりそう。
 
「欅を原木にする“エノキ”」は当然迷うことはないが、他のキノコとは伏せ方が異なるので、久しぶりにチエンソーを使って3040cmの長さに丸切りする。問題は切ったものを「どこに伏せるか」で散々迷う。「ホダ木の半分程を地中に埋め込んで、木口を上に伏せる」が、想定していた健太ガレージにほど近い山桜の根元周りはイザ掘り始めてみると他の場所よりも乾燥している状態。それに思っていたより陽の当たる時間も長そう。
 
イメージ 2川岸ギリギリのところにと思うものの「大水が来ると・・」とまたまた踏ん切りがつかない。「このままではいけない」と丸切りしたホダ木の半分を川岸に、残りは山桜の南側の根元付近に思い切って埋め込む。

「キクラゲ」は川に近い緩傾斜の部分に全体が接地するように伏せ込む。そしてシイタケは切株や立木などに寄り掛けるように立てて伏せる。
イメージ 5
別の山にしてあった周年型のシイタケ原木約50本も、遮光ネットの効力が及ばず陽が当たってしまうような場所を極力避けるように楢の木の根元に立て掛ける。健太3号で運ぶ距離でもないので、往復25m程をシコシコ運びながらの作業で気力が萎えるほどの大汗。「とにかく本伏せを終えよう」と自らに言い聞かせるものの、後10数本になった頃には足元がおぼつかない程に。気力で運んで伏せ終えると一時その場にへたり込んでしまう。
 
呆然と座していると、ふと、「キノコ用のスプリンクラー」を何とかして散水するしかないと思い当たる。そうなると俄然動きが良くなり、大汗をモノともせずに辺りを片していることに我ながら驚く。「小人なる我は、何か新たな“具体的な目標”をイメージしないとヤル気が起きないらしい」。
 
イメージ 3それから「水をどう引くか」を頭の中であれやこれやと考えるものの、どうにも纏まらない。陽射しを避けて家に逃げ込むと、うっかりウトウトしてしまう。ものの20分程だったが、途轍もなく“スッキリ”した感じの中、「エンジンポンプを持って行ってやってみるしかない」との自明の理に行きつく。
 
翌日早速、エンジンポンプ&ホース2種を運んだものの、肝心の13mmソケット(ポンプ吐出口と散水用13mmホースを接続するもの)が見当たらず、小一時間もあちこち探し回っているうちに、すっかり気力が萎えてしまい「しようがないから買って来るしかないかなー」などと思い始めつつ、とにかくキノコ場に戻る。
 
イメージ 6吸水ホースを川の何処に入れるか、スプリンクラーはどう設置するかなど次々に頭の中を過る。こんな時は“具体的に動く”ことが肝心とばかり、川の中に入って大き目の水溜りを作り、そこに吸水ホースを設置。そして散水用13mmホースに新たに調達した「簡易スプリンクラー(980)」を付ける。ホントは3個のバルブで一気に散水しようかと思い描いていたが、分岐及び接続部品が思うに任せず、何とか探し当てたものはコスト的にその気になれなかったので、1つのバルブを使い回すと言う結末。

後はソケット・・・。な、何と13mmホースのもう一方の端にちゃんと付いているではないか。なんということか。「最近(歳とったからか)思い込みで無駄な時間を費やすことが多くなってしまったなあ」と痛感しつつ、1つのバルブでは到底キノコ場全体をカバーできないので、遮光ネットの設置具合から大きく3区域に分け、まずは一番南の区分にバルブを設置。
 
イメージ 4 いよいよエンジンスタート。思っていたより快調な散水具合。「やり始めてしまえば何と言うことは無い」。燃料が切れるたびに散水区域を移動しつつ、準備時間を含めて都合5時間かかってカラカラのキノコ場がしっとりする。「こうでなくちゃ」と思うと、「水を得たホダ木」とともに何故か心平らかな、一種の清々しい気分に包まれる。
 
キノコづくりを始めて以来ずっと気になっていた「ホダ木の乾燥対策」がやっと解決。結局道具頼みとなったが、「バケツで運んで如雨露で撒くしかないか」と思いつつも何年も手が付かず仕舞いだったので、いつも頭の片隅に「小さな塊」のようになっていた。思えば長―い道のりだった。
 
「さーて、後はちゃんとキノコたちが顔を出してくれるか」、天候に左右されるキノコのこと。出たら出たで「食べきれない」、「どう保存するか」。出なければ出ないで「何故だ!!」とまたまた課題を抱える。自ら“始めたことが”次々と“新たな課題”に繋がって、そして新たな展開に。終わりのない自然との営みが続く。

 スプリンクラー散水をした3日後には雨が降り始め、以後、雨また雨。1度きりの散水で終わり、何とも複雑な気持ち。まあー、自然との折り合いから「これからの対応策は整った」と思いつつ、過剰なまでに水を含んだホダ木を眺めるこの頃。「木の葉が落ち始めたら遮光ネットの再調整と新設をしなくては」。

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