梅雨入りしてから1週間余。10数分間のバケツをひっくり返したような雷雨が23度あったものの、基本的には晴天。しかもジリジリと照りつける夏のような日差しの中であれやこれやと忙しい日々。そして今日(21)、今季初の“梅雨空”。朝の散歩から帰るな否や強くなったり弱くなったりしながら降り続いている。奇しくも今日は「町の健康診断日」。受付の始まる8時半前に会場に入り、番号札を取ると105番。昨年は(ほぼ同時刻で)57番だったので、(三月に渡って町内各地で実施されているのに)随分と盛況?を極めている。待つこと40分ほどでやっと受付を終え、またまた30分待ちでやっと検診に入る。
 
会場に用意されている椅子はどこも満席で、空いた席を確保するのにも数分を要する。見渡してみると男4:6くらい。いずれも明らかに60歳を超えた人ばかりで、幾ら見渡しても50代前後と思しき人が34人いるだけなので平均年齢は70歳前後と推定される。「ここでは若手?だ」と思うと何となく胸を張ってしまう。スタッフ(10数人)は大体40~45歳くらいなので、ここではミドルの位置づけになるものの、どう転んでも「高齢者の一員」。「これでは町の財政も・・・」と改めてイメージ 1痛感した次第。都合2時間余で検診を終え、出口で番号札をみると217番。「何で今日はこんなに多いんだろう」という採血担当スタッフのつぶやきが頭を過る。
 
6月に入る前に何とか“田植え”をしたい」と切望していたが、相変わらず「赤米の苗」はチンチクリンのまま。モヤモヤした日が続いていたある日、たまたま隣地の草刈りに来たZ氏と立ち話をしている中で、「(苗の)葉が3枚になったら植えても大丈夫だと言われている・・」と言う話を聞く。我が赤米はまだ56cmだが、既に34枚のになっているので、「何とか田植えをしよう」と俄かに気ぜわしくなってくる。とは言え、このまま植えてもイメージ 2全体が「水没してしまう」ので、どうにも手が出せない。
 
そんな時、(水中ポンプで給水している)田の水が通路に溢れ出しているのを見て、「そうか、田の水量をギリギリまで減らせば植えられる!」ということで早速、ポンプを撤去。ほぼ1日でチンチクリンの苗でも植えられる水量になったので、取り急ぎ田植えを始めたのは530日。ところがいくら水量を加減しても土の凸凹や深く抉れてしまっている足跡などのところに植えるのに一苦労。周りから泥を掻き集め、最低でもギリギリ葉先が水面に出るようにするため時間ばかり掛かる。一番厄介なのは水没するかしないかイメージ 3の水深のところ、さらに5cmに満たない苗。そっと落とすように置いてみたり、泥寄せをして植え直したり、振り返ってみたら苗が浮き上がっていたりと遅々としつつも、何とか二握り程の苗を残して隅々まで植え終えるのに約5時間。今年は苗づくりに「ネズミ返し方式」を試みたためか本数だけは間に合ったものの、「ちゃんと育つのか」どうにも不安ながら、昨年より半月遅れの田植えを終える。
 
「さーて、陸稲の方はどうなっているかなー」と苗場に行って驚く。「赤米」ばかりに気を取られている間に、ほんの一部分ながら急成長して20cmに届かんとするようにまでなっている。反面、伸び悩んでいるところは5cm程がやっとのところイメージ 4で、「何でこうも差が付くんだろう」と思うこと頻り。翌朝から苗の間の至る所に生えている雑草を選り分けながら“新第一陸稲場”に植えていく。短時間ながら時折降った雨で、畑は比較的湿っていて、昨年のように水をイメージ 5撒きながらの植え込みは避けられたものの、雑草除けに手間取り時間ばかり掛かってしまう。「何とか植え終えようと必死になっていると、17時頃には“散歩をせがむ”ムサシがワンワンと大騒ぎして気が気ではない。ビスケッイメージ 6トなど与えて何とか宥めて、10サク全てを植え終えたのは18時半近く。ずっと這いつくばっていたため、足腰が鈍く痛み、クタクタに疲れた中、ハシャギ回るムサシ、イメージ 13「散歩に連れていくのは当然だろ!」と言わんばかりのコロと1時間弱の散歩。
 
翌朝いつももように、6時前に「目覚し」で起き出し、炊飯器のスイッチを入れ、身支度を整えてコロ達の散歩に出る。大抵は4~5時頃に起き、時折雄叫びを上げつつ、今か今かと待っているムサシ達に引きずられるように、いつものコースを歩く。散歩コースはAEの各コース。大抵はコロ(最近はムサシ)の気の向くままにコースが決まり、最短のAコースは、東隣の4軒の家を囲むような約.1.5km9歳になった(と目される)コロの体調も気分も七変化し、イメージ 7元気そうに見えても、モソモソと最短のAコースになることもしばしば(週に56)。最長のEコースは隣部落を一巡する56km。このコースは何故か春先に選ばれやすい(想像するに、「火の見櫓」近くの家の3匹の犬たちに興味津々らしい)。次いで「那須高原SAのドックラン」を巡って戻る5km前後のDコース。ここは色々な犬イメージ 8たちの遊び場なので、特にコロは一年中チャンスをうかがっている(ようだ)AEコースには逆回りやちょっと寄り道するなどのアレンジもあるので、何かやかやで10余通りのバリエーションがある。それに、憑りつかれたように一点に留まったり、草を食んだり、この頃は道に落ちている「桑の実や()サクランボ」を器用に拾い食いしたりするので、散歩時間もコロ達の気分や体調によって30分~2時間弱と様々。
 
そういえば、今年の2月19日。只管コロに従いつつ、あちらこちら嗅ぎまわったり、マーキングしたりしながらハシャギ回るムサシ。「相変わらずだなー」と思っている矢先、大抵は道路から12m外れた草むらや木の根元などにするのに、アスイメージ 9ファルト道路から230cm程のところに頻繁に座り込み、その酷い下痢に驚く。強引にAコースを辿って戻ってきたが何とも精彩を欠くムサシ。朝ごはんも食べずに項垂れている。「これは一大事!」と病院に向かう。「コロ&ムサシ専用車(スバル=現在廃車)」にやや躊躇気味に乗り込んだムサシ。盛んに甘えて膝に乗ろうとするのを宥めつつ病院に駆け込む。ムサシにとって生まれて初めて(ごはんが食べられなくなるほど)の病。初めての注射を打ってもらい、帰宅直後から飲み薬2種を与えると、忽ち元気になって胸をなでおろしたことを思い出す。何がどうなったらこうなるのか全く分からないままながら、以来散歩中はしっかり目を配り、天候なども鑑みて強引にコース取りをすることもある。
 
イメージ 10何だかんだで8時半を過ぎてしまったが「第二陸稲場」に取り掛かる。池寄りから植え始めて、真ん中辺りの1m×6m程の苗場付近まで植えたところで突然の雷雨でイメージ 11中断したのは午後の3時頃。翌日、ドロドロの畑を這いずり回るようにしながら、やっと植え終えたのは(昨年より10日程早い)6月3日
 
赤米の方は、暫くの間水量をギリギリに抑えていたものの、梅雨入りした後のカンカン照りの中でも自然流でイメージ 12水を確保できる見通しが付き、念願の「自然流での田んぼづくり」が実現した。ただ、ここのところの少雨で川の水量が例年の三分の一にも満たなくなっていたため、週に一度くらいの頻度で、ポンプでの水量の回復や吸い口の位置えなどを余儀なくされているものの、「池も田んぼも“自然流水”で」という「夢が叶ったなあ」と心の奥がほのかに浮き立っている。昨年の水確保のための格闘を思い出しつつ「(たまたまかもしれないが・・)“求めよさらば与えられん”」などと呟く。いよいよ初挑戦の「麦」の収穫を間近に、雷雨の度に倒伏してしまう小麦に心穏やかならぬこの頃。天はそうそう良いことばかりを与え給うことは無い。